患者様へ倉井医師より大切なお知らせ

日頃よりお世話になっております。昨年は大きく体制を変えたことで、たくさんの方にご迷惑をおかけしました。本当に申し訳ありませんでした。

逗子診療所が20周年を迎え、私も逗子で20年も仕事をしてきたのかと考えると感慨深いものがあります。これも一重に、支えてくれたスタッフと温かく接して下さった患者様のおかげと感謝しております。

私自身改めて振り返りますと、この間、足立区にある義父が設立した倉井内科医院と逗子診療所の二ヶ所で勤務を続けてきました。逗子診療所で6年間所長をさせていただいた時に、長女が生まれました。乳飲み子を抱えながら所長職が務められたのは、時間外の指示でも文句を言わず動いてくれたスタッフ始め、当時は元気だった両親と義父母がいたからです。しかしこの間、周りをとりまく状況もずいぶん変わりました。逗子へ行く私を快く送り出してくれた義父は、脊柱管狭窄症で両手にステッキがないと歩けない状態です。母は亡くなり、父は86歳、要介護2でそろそろ一人暮らしが限界にきています。

倉井医院も逗子診療所も在宅患者様は増える一方。二足のわらじを履き続けることはできない時が来てしまいました。家族でよく話し合った結果、父を東京に移し、私達夫婦は2021年3月いっぱいで逗子診療所を退職する決断をしました。

大変お世話になり、自分達のクリニック以上に愛着のある逗子診療所を離れるのは、身が切られる思いです。昨年は、葉山クリニックの突然の閉院で、多くの患者様に混乱を招いてしまうこととなりました。スタッフの一員として、まだ1年間の猶予がありますが、私の進退をお伝えする義務を感じ、公表いたすこととしました。

1人の医師が診られる患者数は限りがあります。医師の過重労働は診療の質を落とし、結局は患者様に皺寄せがきてしまいます。昨年私の体制が変わった事で、芹澤先生、清水先生の負担を増やしています。お2人にもうこれ以上のお願いをするわけにはいきません。

これからの1年間で、今後のことをスタッフや皆様とよく話し合い、きちんと申し送りをして退職したいと考えています。最終日まで、私達は精一杯できることをやる所存です。どうかご理解のほどよろしくお願いいたします。

医師  倉井 由加